朝から具合が悪く、今日は仕事に行けそうにない。そんなとき、「派遣先と派遣会社、どちらに電話するの?」「休んだら次の契約を更新してもらえないのでは」と迷うと、連絡するだけでも負担になります。
体調不良で勤務が難しい日は、就業時に案内された連絡先・方法で早めに伝え、その日の欠勤連絡と、休みが長引く場合の相談を分けて進めてください。翌日回復するか分からなくても、次にいつ状況を伝えるかは相談できます。
この記事では、派遣先・派遣元に伝える内容と連絡例、つながらないときの対応、欠勤と有給休暇の違い、療養が続く場合の勤務・収入の確認事項を整理します。50代という年齢だけで働き続けられるかを決めつけず、今の状況からできる対応を確かめましょう。
安全の確保や受診が必要なときは、そちらを優先してください。本人から連絡できない場合は、可能なら家族などに最低限の伝達を頼み、欠勤連絡のために受診を遅らせないようにします。
体調不良で休む日は、決められた連絡先と方法を確認する
派遣先は当日の仕事や人員を調整し、雇用主である派遣元は勤怠や給与などを管理します。両方に必要な情報が届くよう、就業時に指定された連絡ルートを確認してください。電話の順番だけでなく、誰がもう一方へ伝える運用なのかまで分かると、連絡漏れを防げます。

派遣先と派遣元のどちらに連絡するかは、就業時の案内で確かめる
欠勤の連絡は、就業開始時の案内やマイページに記載された窓口・順番に従います。「派遣先が必ず先」「派遣会社だけでよい」と一律には決められません。
たとえばパソナの公式記事は、就業先に連絡した後、派遣会社にも報告する流れを案内しています。ただし、これは全社共通の法的な順番を示すものではありません。派遣元の窓口から現場へ伝える運用など、自分の就業先で決められた方法を優先します。
出典:パソナ「派遣社員がお仕事を休みたい時の連絡や伝え方は?当日欠勤と長期休暇にわけて解説」
手元の案内では、次の項目を探してください。
- 連絡する相手の氏名または窓口名
- 連絡期限と、電話・メール・アプリなどの指定方法
- 派遣先への伝達を自分と派遣元のどちらが行うか
- 担当者が不在のときの代替窓口
案内が見つからず始業が迫っているなら、連絡可能な窓口へ勤務が難しいことを先に伝え、「もう一方には私から連絡すればよいですか」と確認します。一方へ話しただけで、他方にも自動で通知されるとは考えないでください。
連絡先は、次のような短い表にしておくと体調が悪い日にも見返せます。
| 相手 | 手元に残す内容 |
|---|---|
| 派遣先の責任者・指定窓口 | 氏名、連絡方法、受付時間 |
| 派遣元の担当者・勤怠窓口 | 電話番号、申請先、連絡期限 |
| 不通時の代替先 | 代表窓口、指定アプリなど |
始業前につながらないときも、伝言を残して再連絡する
担当者につながらなくても、一度電話しただけで連絡を終えず、指定された代替手段を使って要点を残します。「始業の何分前」という一律の期限ではなく、会社の指定があればそれに従い、休む必要が分かった時点で早めに知らせてください。
留守番電話や所定のメール・勤怠アプリには、所属と氏名、今日の勤務が難しいこと、折り返し先を簡潔に伝えます。送信済みや既読の表示は、担当者が状況を確認した返事とは別です。別の指定窓口への連絡や、営業開始後の再連絡も行います。
仮に9時始業で、派遣元担当者への電話がつながらない場合なら、所定の勤怠アプリに送信し、案内どおり現場窓口にも連絡したうえで、派遣元へ再度確認する、といった流れが考えられます。自分の会社の連絡手順に置き換えてください。
通話時刻、宛先、伝えた内容と返答を短く記録しておけば、後の確認も容易です。記録のために顧客情報や社内資料を私物端末へ持ち出す必要はありません。連絡先を確認するときは、不通時の代替先も一緒に控えておきましょう。
欠勤の連絡は、今日働けないことと次の報告予定を簡潔に伝える
連絡では、長い謝罪よりも、今日の勤務が難しいことと相手が調整に使える情報を先に伝えます。派遣先には現場の引継ぎ、派遣元には連絡状況と勤怠の手続きが中心です。回復の見込みが分からない場合は、無理に出勤日を約束せず、次の報告予定を相談してください。

派遣先には、欠勤することと急ぎの仕事の引継ぎを伝える
派遣先へは、氏名・部署と体調不良で勤務が難しいことを伝え、今日締切の仕事があれば、分かる範囲で引継ぎを添えます。病名や検査値、家族の事情まで、関係者全員に詳しく説明する必要があると考えなくてかまいません。就業上必要な情報は、指定の相手に伝えてください。
次は連絡例です。実際の状況や連絡ルールに合わせて言い換えます。
引継ぎは、作業の進み具合、社内で資料を見られる場所、急ぎの対応を一つずつ伝える程度でも役立ちます。休むために出社して資料を渡したり、療養中に仕上げる仕事を引き受けたりする前提にはしないでください。話すのがつらければ、欠勤の連絡を優先し、引継ぎ方法は相手と相談します。
派遣元には、派遣先への連絡状況と勤怠手続きを確認する
派遣元には、就業先名と氏名、当日の欠勤に加えて、派遣先へ誰がいつ伝えたかを知らせます。現場への報告が済んでも、勤怠システムの入力や年休の申請まで完了したとは限りません。
派遣先につながっていない場合は、後半を「派遣先には8時30分に電話しましたが、まだつながっていません。所定のメールも送りました。ほかの連絡先をご案内いただけますか」に変えられます。確認できていないことを、連絡済みとして報告しないでください。
診断書などを求められたときは、必要となる場合、提出先、書式、期限、費用の扱いを確認してから準備します。1日の欠勤なら全国一律で診断書が必須とも、不要とも言い切れません。すぐにすべての手続きを終えられなくても、入力区分と提出期限をメモしておけば、回復後の漏れを防げます。
翌日以降が分からないときは、出勤の約束より再連絡時刻を決める
翌日の勤務ができるか分からないなら、そのまま伝えて、次の連絡時刻を決めます。申し訳なさから「明日は必ず行きます」と言っても、症状や受診結果によって予定は変わり得ます。
たとえば、「明日の勤務可否はまだ分かりません。受診後、17時までに状況をご連絡します」と伝えれば、現場は次に情報が入る時点を把握できます。受診時間が未定なら、連絡可能な時刻を相談してください。
連日休むことになった場合は、毎日の連絡が必要か、誰に何時までに報告するかも確認します。勤務中に体調が悪くなって早退する場合も、現場の責任者へ伝えてから退勤し、派遣元への報告と勤怠入力を確認します。
欠勤・有給休暇・会社独自の休暇は、勤怠と収入を分けて確認する
休むことを伝えた後は、勤怠の区分と給与への反映を別に確認します。同じ体調不良でも、欠勤、年次有給休暇、会社独自の休暇では扱いが異なります。派遣元の規程や残日数を確かめず、「休んだ日は自動的に有給になる」と考えないようにしてください。

欠勤日の賃金は、契約と派遣元の給与ルールを確かめる
本人の体調不良などで働かなかった時間は、一般に賃金が支払われない扱いになります。ただし、会社独自の有給の病気休暇などがある場合もあるため、自分の契約と給与ルールを派遣元に確認してください。
出典:パソナ「派遣社員がお仕事を休みたい時の連絡や伝え方は?当日欠勤と長期休暇にわけて解説」
単純な仮想例として、時給1,500円、所定労働時間7時間で、1日を無給の欠勤とするなら、通常勤務した場合の10,500円相当の賃金が発生しない計算です。これは手当などを除いた例で、給与明細全体の手取りが同額減るという意味ではありません。
月給制の欠勤控除、通勤手当、各種手当や社会保険料の扱いまで、同じ式では計算できません。派遣元には休んだ日と時間を伝え、確定した勤怠区分と給与への反映を聞きます。給与明細が出たら、勤務日・時間、欠勤控除、年休の使用が自分の記録と合っているかを確認してください。
体調が戻って働けるのに会社側から休むよう指示された場合は、自分から休む場合とは事情が異なります。指示の理由と賃金の扱いを派遣元に確認し、休業手当の対象かどうかを自己判断しないようにします。
欠勤後の有給への振替は、当然に認められるとは限らない
出典:鹿児島労働局「年次有給休暇 Q9」
当日に年休を希望するときも、派遣元へ残日数と申請方法を確認してください。派遣先へ「今日は休みます」と伝えただけでは、派遣元への年休申請が済んだことにはなりません。
相談後は、申請を送ったかだけでなく、最終的に欠勤と年休のどちらで処理されたかも確かめます。年休の付与条件や通常の申請の進め方は、関連記事で詳しく確認できます。
病気休暇・休職制度の有無と条件は、派遣元の規程で確認する
病気休暇や休職制度は、名称だけで利用できると判断せず、自分の雇用形態に適用される条件を確認します。会社の正社員向け案内が、登録型派遣などにもそのまま当てはまるとは限りません。
派遣元の相談窓口には、次の項目をまとめて聞くと、利用後の見通しも整理できます。
| 確認項目 | 聞いておく内容 |
|---|---|
| 対象 | 自分の雇用形態・契約期間で利用できるか |
| 期間 | いつから、どのくらい休めるか |
| 収入 | 有給か無給か、給与はどう扱われるか |
| 手続き | 必要書類、提出先、期限 |
| 復帰 | 復帰時の確認や必要書類は何か |
「病気休暇という制度はない」と回答されても、それだけで他の選択肢がなくなるとは限りません。年休の残日数、勤務の調整、加入する健康保険の給付は、別々の確認事項です。適用される規程の名称と、続きを相談できる窓口を控えておきましょう。
休みが続くときは、療養の見通しと働ける条件を派遣元へ相談する
数日以上の療養や断続的な欠勤が続くときは、当日の連絡に加えて、今後の働き方を派遣元に相談します。まだ決まっていない復帰日を約束する必要はありません。今分かる見通し、難しい業務、次に状況を確認する日を分けて伝え、勤務と収入の両方を整理します。

医療機関での相談と、派遣元への勤務調整を分けて進める
治療や就業上の配慮については医療機関へ、勤務条件の調整は雇用主である派遣元へ相談します。派遣元の担当者が病状を診断することも、医師の説明だけで勤務契約が変更されることもありません。
受診時には、立ち仕事が続く、車を運転する、通勤時間が長いなど、実際の仕事の内容を伝えると、仕事との関係を相談しやすくなります。そのうえで派遣元には、必要な範囲で次の情報を共有してください。
- 休養が必要な期間の見込みと、まだ分からない部分
- 難しい作業や勤務時間
- 就業に当たって必要な配慮
- 次の受診日と、状況を報告できる予定
たとえば、週5日勤務を続けられるか不安な場合でも、すぐ退職を決める前に、一定期間休養できるか、当面の残業を外せるか、一時的な勤務時間の調整が可能かを相談する方法があります。いずれも相談候補であり、自動的に認められる制度として約束できるものではありません。
診断書などの提出が必要なら、指定窓口へ必要な範囲で提出します。職場全員に病状を説明する方法を取る前に、誰に何を共有するかを担当者と確認してください。「年齢のせいでもう働けない」とまとめず、今困る作業を具体的にメモするところから始められます。
収入が途切れる場合は、健康保険の傷病手当金の対象か確かめる
加入する健康保険によっては、被保険者本人が病気などで働けず、給与を十分に受けられないときに傷病手当金の対象になります。派遣社員という呼び方だけで対象外になるわけではなく、加入状況と支給要件の確認が必要です。
出典:全国健康保険協会「傷病手当金|給付と手続き」
これは被保険者本人に対する給付です。家族の扶養に入っている人も同じように受けられるとは考えず、資格情報のお知らせなどで保険者名と自分の加入状況を確認してください。業務や通勤が原因と考えられるけがなどは混同せず、派遣元や労働基準監督署へ相談します。
問い合わせるときは、保険者名、休んだ日付、給与の有無を手元に置き、派遣元の証明、医師の確認、提出書類と申請先を確認します。支給の判断は保険者が行うため、受給できるつもりで退職などを決めず、契約と保険の状況を先に確かめてください。
欠勤回数だけで更新を決めつけず、調整内容と回答を記録する
「何回休んだら必ず契約終了」という共通の回数基準を前提にせず、自分の契約と派遣元の回答を確認します。反対に、一度の欠勤なら更新が保証されるとも言い切れません。連絡をためらって無理に出勤する前に、勤務を続けたい意思と現状を伝えて相談してください。
話すときは、「続けたい」「今はこの作業が難しい」「復帰の見通しは次回受診で確認する」のように、希望、現在の状態、未定の部分を分けます。勤務調整の相談をしたら、次の内容を残しておきます。
- 調整が可能か、回答をもらえる予定日
- 調整する内容と期間
- 派遣先の誰へ、誰から共有するか
- 次の報告日と、調整内容を見直す日
口頭の後に「本日の相談内容は○○と理解しています。相違があればご連絡ください」と短く確認しておく方法もあります。実際に契約終了と伝えられた場合は、派遣先との契約と自分の雇用契約を分けて確認します。詳しい進め方は関連記事を参照してください。
担当者との話がかみ合わない場合は、派遣元の責任者や相談窓口へ。社外の公的窓口にも、相談内容に応じて問い合わせられます。
| 相談したい内容 | 窓口 |
|---|---|
| 雇止めなどの労働問題 | 総合労働相談コーナー |
| 労働者派遣制度に関すること | 都道府県労働局の派遣担当窓口 |
相談には、雇用契約書、これまでの更新経過、欠勤日と連絡記録、会社の回答を用意します。個人情報や業務上の秘密を公開せず、相談窓口に必要な範囲で提示してください。
まとめ|今日の連絡と、長引くときの相談を分けて進めよう
体調不良で勤務が難しい日は、就業時の案内を開き、指定された相手へ連絡することから始めてください。派遣先への伝達と、派遣元の勤怠・年休申請は分けて確認します。翌日の見込みが立たないときは、次の報告時刻を相談すれば、今伝えられる情報を共有できます。

休みが長引く場合は、療養の見通し、調整できる勤務条件、年休や会社制度、健康保険の給付を一つずつ確かめます。欠勤回数や50代という年齢だけで、更新や退職の結論を急がないようにしましょう。
よくある質問
入社して間もなく、有給休暇がまだない場合も連絡して休めますか?
体調不良で勤務が難しいときは、無断で休まず指定窓口へ連絡し、欠勤の手続きを確認してください。有給がないことと、出勤できる体調かどうかは別の問題です。賃金や会社独自の休暇は、契約と派遣元の規程で確かめます。
電話で話せないほどつらいとき、メールや家族からの連絡でもよいですか?
指定の代替手段があれば利用します。本人からの連絡が困難なら、可能な範囲で家族などに氏名と勤務が難しいことを伝えてもらい、安全確保や必要な受診を優先してください。メール送信だけで了承されたとは考えず、後で会社からの確認に対応します。
体調が戻った後は、何を確認して復帰すればよいですか?
医療機関の助言を踏まえ、会社の復帰手続き、必要書類、復帰日、業務上の配慮を確認します。感染症などの出勤可否を一律の日数で決めず、個別に確かめてください。復帰初日に休んだ分を取り戻そうと、無理な残業を引き受ける必要はありません。

